国民の90%が敬虔な仏教徒であることや高い就労意欲を持つことなど、ネパール人は日本人に近い国民性を持っています。また識字率の高さや日本語の上達スピードの速さなど、高い教育水準を持った優秀な若者が多いのですが、良い仕事に就けるチャンスが少なく、日本で働きたい意欲を強く持っています。
なぜネパールなのか?
国民の90%が敬虔な仏教徒であることや高い就労意欲を持つことなど、ネパール人は日本人に近い国民性を持っています。また識字率の高さや日本語の上達スピードの速さなど、高い教育水準を持った優秀な若者が多いのですが、良い仕事に就けるチャンスが少なく、日本で働きたい意欲を強く持っています。.
日本に行きたい理由と働くことへの強いモチベーション
1優秀な若者は多いが、いい仕事につけるチャンスが少ない
農業大国のため、偏差値の高い大学を卒業し優秀であってもミャンマー国内では就職先があまりないのが現状です。さらに、新型コロナウイルスや 2021 年の軍事クーデターの影響でどんなに優秀でも就職先がなかなかありません。ミャンマー国内状況が悪化したため、様々な欧米企業がミャンマーから撤退し、さらに仕事がなくなり、現在ネパール 国内は失業者が160万人以上増えたと報道されています。
2ネパールの最低賃金は月額13,450ルピー(約14000円) なので日本に来る動機が強い
中心地ヤンゴンでの収入は上がってきていますが、田舎の農村部は未だ日本円で月給7,000円程度の収入です。また2021年2月の軍事クーデターによりミャンマーの通貨が暴落し、貨幣価値が以前の3分の2位となりました。そのため、輸入品に頼っているミャンマー経済は、物価が1.5倍に上昇しました。ミャンマーでは今、仕事がなく、生活は苦しく、家族が食べていけない状況になっており、家族を養うために家族の中で1人か2人は海外へ働きに行かなければならない切実な状況になっています。
3親日国であり日本に憧れがある(日本からの支援が1兆円以上!)
世界中の発展途上国から見ると、日本は出稼ぎ対象国としてどんどん人気がなくなってきています。そのような中でもミャンマーだけは、海外で働く国として日本が一番人気です。その理由は、歴史的な理由、宗教の理由、国民性等、様々あります。今ミャンマーでは、クーデターの影響で、海外で働きたい人がすごい勢いで増えており、出稼ぎ先の一番人気は日本。
ネパールの国民性
ネパールの文化 ネパール人と日本人は,文化,宗教の面で多くの類似性を共有し,心情的にも似通っている部分が多いと言われています。 両国民とも礼節を重んじ,年長者を敬い,勤勉な国民性 として知られています。 また宗教に対して寛容であり,多様な文化や習慣が混じり合い,独自の文化を築いています。
ネパールの性格
ネパールお街には宗教的な雰囲気に包まれている場所が多くありますが、この環境の
せいなのか、ネパールの多くはとても信心深い性格を持ちます。
例えば、多くのネパール人は寺院を見かけるとお祈りを始めます。
① 感受性が豊か
ネパール人は感受性の豊かな人が多いです。
良いことがあれば当人以上に喜び、辛いことがあれば当人以上に悲しみ、怪我をすれば当人以上に痛がってくれます。
これは、ネパール人に魅力を感じる大きな理由の一つです。
そういった気質ゆえか、もしくは貧困などの生活上の問題ゆえか、うつ病を患っている人も多いです。HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)の割合も比較的多いのではないかと思います。
② すぐに「友達」「家族」認定する
実際はそこまで親しくなくても、すぐに「あれは自分の友達だ。」「あれは自分の家族(兄など)だ。」と言います。
これは、性格というより文化でしょうが、核家族で人間関係も希薄な環境で育った現代日本人からすると、すぐ「家族」「友達」と言ってもらえると嬉しいものです。
③ 時間にルーズ
ネパリタイムというのが存在します。ネパール人自身も自覚しており、自虐的に「ネパリタイムだから。」と言っています。
約束に遅れてくるのは当たり前です。電話しても「今、向かっているから、もう少しで着くよ。」と言いますが、実際は約束の時間を過ぎても家から出ていないことが多いです。
④ 人懐っこい・人が好き
ネパール人は人が大好きです。
「知らない人は恐い」と考える人はほとんどいません。人懐っこく、知らない人にも興味をそそられるようで質問攻めにしてきます。
すべての質問に真面目に答えるのではなく、ユーモアのある返答をするとネパール人の心をつかめます。
また、「人が好き」であるゆえに「人に対する期待値」も高いです。簡単なことで傷つけてしまうことがあるので、注意が必要です。
⑤ 愛情深い
それほど親しくないとこちらが感じていたとしても、ネパール人は家族のように愛してくれます。
旅行中、少し接点をもっただけでも、一生記憶に留めてくれるはずです。
損得を考えて親切にするのではなく、純粋に親切心が強い人が多いです。
⑥ 遠慮深い
一見すると、グイグイと距離を詰めるようにも見えますが、遠慮の文化もしっかりあり、親しくない人には、立ち入らせない一線も存在します。
また、自分が欲しいものも一度はいらないと断ります。
例えば、ダルバートのおかわりが欲しくても、「いらない。いらない。」と一度は必ず言います。おじさんもおばさんもです。
親しくない人を帰らせるために「お茶を飲んでいかないか?」と尋ねる人もいます。
コメントいただきました。「お茶を飲んでいかないか?」というのは、帰らせるために言うというよりは、単純に一度断るという遠慮の文化があるので、『断られる前提で「お茶飲んで帰って」と言うことがある』そうです。その方のコメントでは、ネパール人は「もらって喜ぶ」のではなく「あげて喜ぶ」性質を持っているとのこと。確かに納得です。ネパール人の人間的に素晴らしい一面ですね。
⑦ 身内には遠慮がない
上のように遠慮深い面を見せるのは、知らない人に対してのみで、自分の身内と判断した人に対しては遠慮は皆無です。
「親しき中にも礼儀あり」という日本の諺は全く通用しません。
国際結婚をしたら、日本人の考える「夫婦のプライベート」は全くなくなります。
⑧ 他力本願
困ったことがあると、とにかく周りに現状を伝える傾向があります。
何かの対策を自分で講じるよりも、周りの人に助けてもらいたいという他力本願な部分があります。
⑨ 向上心がない
これは、ヒンドゥー教のカースト制度にも根ざしているのかもしれませんが、自分の生活をもっとよくしよう、高みを目指そうなどという気持ちはほとんどの人は持っていません。(外国の文化に触れた人は違いますが。)
国全体で生活レベルはとても低いのですが、「満足」でも「諦め」でもなく、ただただ現実を受け入れている人が多いです。
⑩ 助け合いの精神がある
困っている人がいれば、知らない人でも助けようとします。
ネパール大地震のあと、物資分配の場面で目立った暴動は起きず、海外の取材クルーは舌を巻いたそうです。
以前、知人がバイクで走行中、警察に止められたことがあります。何かと思うと、「あそこにいる、村から来た少女をバクタプルまで乗せて行ってくれないか。」とのこと。
その知人曰く、その警察官もバイクに乗っていたそうで、「それなら自分で送って行ってあげればいいのに。」と思ったそうです。これも他力本願な部分かもしれませんね。
いずれにせよ、ネパールではそういう助け合いの場面に出くわすことが多くあります。
⑪ 身内を大切にする
自分の家族を非常に大切にします。家族の中では、より一層助け合いの精神が見られます。
ゆえに、仕事などの公的な場面でも相手に公平に接することはほとんどしません。公的機関でも、自分の身内や知り合いを優先するコネ対応が広く見られます。